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2022.7.7

灯りがあつまる家

Yasuki Umeda
軽量鉄骨造の築30年のアパートの大規模リニューアルの事例のご紹介です。
Before
―物件の課題―
  • 外壁材の劣化によりメンテナンスのタイミング
  • 2/6部屋が空室になっており、稼働率に課題
  • 相続対策の必要性を感じていた

ご相談の内容

相続対策を見据えた、アパート改修のご相談

大規模改修のタイミングを見計らっている物件があるとのことで、管理会社様よりご相談をいただきました。

前回のメンテナンスからも15年ほど経過していて、目視でも塗膜やシールの劣化などが分かる状態でした。

アパートのオーナー様は、ご自身の年齢から相続対策の必要性も感じられていらっしゃいました。現地調査をさせて頂いたときは、6世帯中、空室が2部屋の稼働率になっていたこともあり、この機会に空室対策に効果的なリノベーションもあわせてプランを作成させて頂きました。

プランニングのポイント

入居付けのための、動線づくりと差別化で満室経営へ

今回のご提案では、入居率向上の課題が大きかったため、


1.“見つけてもらえる動線づくり”のために、物件探しサイトで人気の設備を導入すること
2.“第一印象で圧倒的な印象を残す”ため、築古外観を劇的にデザインすること

の2つを軸にプランニングしました。デザインが定まった段階でパースイメージ図を物件サイトに掲載したところ、まだ施工が終了する前に、空室だったお部屋の契約が決まり満室となりました。

ポイント1.物件検索サイトで人気設備の新設

築30年以上経過したアパートのため、モニター付きインターフォンや、宅配ボックスなどは設置されていませんでした。そのため、物件探しの主流であるネットでの募集も、検索条件から漏れてしまい、そもそもターゲットに見つけてもらえない可能性が高い状態でした。

この年代のアパートに宅配ボックスなどの最新設備が付いているケースは多くない為、オーナー様へご提案した時はこの物件に必要かな?という反応でしたが、居住中の方へもとても嬉しいホスピタリティ、として設置が決まりました。スペースは限られていましたが、住む人の動線を意識し2箇所へ設置する運びとなりました。

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ポイント2.築古外観を劇的にデザインすること

1989年築のこちらの物件ですが、当時単身向けアパートの需要が高い時期でした。その流れに沿った形で、大手ハウスメーカーはパッケージ化された規格の建物を多量に建てていった年代でもあります。結果的にちょうど30年ほど経過したこれらの建物は、築年数に加え『どこかありふれた物件』というものを背負っていくかたちとなります。近年のリノベ需要が一般化する中で、条件面だけでなく、ワクワクした気持ちで選ばれるようなリニューアルになる事をお約束しつつ、オーナー様と打ち合わせを進めていきました。

まずは、閑静な住宅街で夜になると通りも暗くなる物件の周囲。単身者の帰宅で、玄関に入るまで薄暗い状況は避けたいですよね。安心感とあたたかさで迎えてくれる物件に生まれ変わる為に、照明の数や配置にこだわり、石材や木目調の素材を活かすよう配光させていただきました。

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軒や手すりにも格子のルーバーを施すことで、清潔で高級感のある印象へ。館銘板も日本語看板から女性的な筆記体フォントで『green heights』へリニューアル。外装と一括りに言っても、壁をただ塗り替えるだけでなく、立体感を見せる造作やディティール、ライティングによって、築古物件は新築にも負けず劣らずの『個性』をもつことが可能です。築古物件、まだまだ建て替えは早いですよ!

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after
内容外壁塗装、タイル新設、共有部床工事、芝生新設、フェンス新設、モニターフォン入替、ポスト・宅配ボックス新設、サインリニューアル、ルーバー新設、照明増設・交換、駐輪場造作、軒天張替
工事価格帯~1200万円
所在地神奈川県川崎市 最寄り駅より徒歩7分
構造鉄骨造
竣工年1989年
階数地上2階

最新施工実績